よく耳にする五十肩という疾患名は、医学的には肩関節周囲炎と呼ばれています。
五十肩(肩関節周囲炎)は、40歳代から50歳代の中高年層に起こりやすく、男性よりも女性に多くの発症が見られます。通常、片側だけに発症します。片側の肩が五十肩になると、しばらくしてからもう一方の肩も五十肩になりやすい傾向もあります。
肩関節の周囲組織の炎症、肩の関節をとりまく腱の炎症がおこる病気です。腱とその周囲の炎症が進み、癒着をおこし、滑りが悪くなり関節の動きが悪くなります。
未だ五十肩の正確な発病原因は解明されておりませんが、肩に負担がかかる状態での長時間作業や利き手に関係がある可能性もあると言われています。
症状
・特に原因がないのに肩が痛む。
・肩が上がらない、鈍痛がある。
・肩を動かしたときに強い痛みがある。
・寝ているときに鈍痛がある、肩が痛み眠れない。
・何かの動作時に痛みがある。
・背中に手が回らない。
などの症状が特徴です。
五十肩の進行の段階
■急性期
発症時の肩の痛みはゆっくりと強くなります。夜になると痛みがまし、寝返りをうつときに、痛んで目覚めたり、腕を大きく動かす動作をすると激しく痛むなどの症状がしばらくの間続きます。(数週間から数か月)この間は、最も強く炎症が起こっている時期です。
■慢性期
肩の痛みは、少し和らぎ日常生活では痛みを感じなくなりますが、肩は動かしにくいままで、肩を直角に上げると激しい痛みがあり生活動作に不自由を感じます。
この発症後4ヶ月から6ヶ月の期間をを拘縮期と呼んでいます。
■回復期
肩の動きが少しずつ改善してきます。徐々に腕を動かせるようになってきます。
全快するには、約6ヶ月から2年くらいかかると言われています。
五十肩の治療
五十肩は、一般的に時間とともに治るといわれていました。
炎症が治まれば痛みも和らぎますが、適切な治療や運動をし肩の動きを元通りにする必要があります。
早期の段階で適切な処置を行う事で、早い治癒が可能です。
・急性期おいては、鎮痛剤で炎症を抑え痛みを和らげます。激しい痛みの場合は、抗炎症作用のある薬剤を関節に注射する場合もあります。
・激しい痛みがある時期が過ぎた段階で、理学療法士の指導による運動療法やリハビリテーション、自宅での自主訓練をおこないます。
可能な限り急性期、痛い時期にリハビリテーションを行う事が望ましいと言えます。
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